1,000人中33位に入賞!島津製作所の角川さまが運転で心がけている「スケジュールを見て無理のないルートを選ぶこと・謙虚な運転」
- 業種
- 製造業
- 管理車両台数
- 20台
- 事業内容
- 分析・計測機器、医用機器、航空機器、産業機器等の製造・販売
- 地域
- 群馬
- 従業員数
- 13308名
- 活用目的
- 安全運転強化 / 法令遵守
- 利用デバイス
- ドライブレコーダー型
「運転に慣れるには、ある程度の経験が必要です」。そうおっしゃるのは、昨年10月に開催された全国安全運転イベントにおいて個人33位に入賞された島津製作所の角川元延さまです。普段からコンスタントに高スコアを獲得している角川さまは、長い運転歴の中で大切なポイントを見つけ、現在もコツコツと安全運転の維持に取り組んでらっしゃいます。このインタビューでは安全運転のコツから車両管理システムを活用した今後の安全運転教育における展望までを伺いました。
インタビュイー:
株式会社島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/
京都支社 総務係 主任 合津 秀隆さま
医用機器営業部 営業課 係長 角川 元延さま
導入台数:シガーソケット型20台
利用用途:営業車両、京都事業所のリース車両
全社で事故0を目指して車両管理システムを導入
御社の事業内容をお教えいただけますか?
合津:京都府京都市中共区に本社を置く株式会社島津製作所は、「分析・計測機器」「医用機器」「航空機器」「産業機器」を製造・販売している企業です。
私が在籍する京都支店は、「分析・計測」と「医用機器」の営業をメインに行っており、お客様先へ訪問する際に車両を利用しています。京都は日本海から大阪に向かって縦長という京都特有の地理的な問題から、交通機関を利用すると移動効率が悪くなるため、移動時には車両が欠かせないのです。
現在は20台分を契約していますが、そのうち2台は北陸担当に配布し、残りは京都支店の車両に装着しています。中にはレンタカーを利用するスタッフもいるため、臨機応変に使用できるように、このような運用方法にしているのです。
島津製作所様では、どのような経緯で車両管理システムを導入されることになったのでしょう。
合津:前々から、全社・全国で年に十数回ほど業務用車両の事故が発生している状況でした。人身事故のような重大事故こそないものの、駐車場で擦ったり、他車にぶつけてしまったりする接触事故が発生していましたので、上層部より「業務上の事故を軽減するために何か有効な施策を」と通達を受けまして。そこで、人事部健康・安全センターがいろいろ調べ、車両管理システムならば走行データが取得できるので、改善案が見つかるのではないかと導入に向けた話が持ち上がったようです。そこで、まずは人事部健康・安全センターがある本社に近い京都支店に取り付けて、効果を検証することになったのです。
私自身は昨年4月に現職へ異動となり、そこで、車両管理システムを導入して走行データを取得することを知りました。そのため、状況を把握していないまま取り組みを進めなくてはならず、何から手をつければ良いのかわからなかったのですが、スマートドライブのCS担当である室岡さんが、データのセッティングなどをはじめ、手取り足取りご支援くださったので、私はデータを渡して、デバイスを装着するだけで使用を開始できました。しっかり、丁寧にフォローしていただいたので、本当に感謝しています。
事故の再発防止策を講じるには、事故前後の走行状況を把握し、事故の原因を突き止めなくてはなりません。スマートドライブは、各スタッフがどこでどのように走行していたのか、走行データが自動で記録されますので、事故の際はそれを資料として提出したり、ドライバーと一緒に振り返りをしたり、事故防止に向けた対策に活用できますよね。導入前までは、運転データは勤怠入力にて各スタッフが運転距離を入力するのみで、事故の解析を行うデータはすぐには入手できない状況でした。
運転データとは、具体的にどのような内容でしょうか?
合津:運転業務用車記録として、各スタッフが勤務記録にその日、どれくらい走行したのかを記入するのですが、その記録は、月末に人事部が取りまとめています。市内だけを移動する人と日本海方面まで移動する人では距離が大きく異なりますので、すべての業務用車の運転記録(走行距離・地図上(googleMAP)の正確なデータをすぐに取得できるようになって、助かっております。
安全運転イベントにおいて個人で33位に入賞!
島津製作所さまは、2021年10月に開催した全国安全運転イベントに初参加いただき、1,000名近くの参加者がいるなかで、角川様は個人33位に入賞と、素晴らしい成績を納められました。イベントへ参加されたきっかけを教えていただけますか?
合津:スマートドライブのCSさんから「ぜひご参加ください」と連絡をいただきまして。社内の人事メンバーも参加に前向きでしたし、参加方法もメールに返信するだけと簡単でしたので、軽い気持ちでエントリーしました。
イベント時に何か、心がけていたことはございますか?
角川:イベントだからといって特に意識を変えたわけではなく、いつも通りの運転をしていました。SmartDriveを装着してから、急操作が発生した箇所を確認して注意したり、自分なりにさまざまな工夫を取り入れたりしましたが、90点以上を獲得するのはなかなかハードルが高いとわかりました。そこからは割り切って、80点台を維持しようと心がけるように。本当にそれだけなんです。
しかし、実際に参加してみると、思っていたよりも順位が上でしたのでびっくりしました。
日頃の運転の中で何か工夫をされていることがございましたら教えてください。
角川:営業として日々、スケジュール通りにお客様先へ訪問しておりますので、出発前には「どのルートならば効率よく回れるか」「どのくらいの時間で移動できるのか」を考えつつ、スケジュールに無理がある場合はその場で電話かけてお伝えしたり、時間が足りないときは帰社後にメールで補足させていただいたりするなど、無理がないように調整しています。
スケジュール通りに動けるよう、先読みした行動をとってらっしゃるということですね。
角川:出発前に、その日1日のスケジュールを見て、どのようなルートで行くかを頭で描くことが重要です。私は何年も営業を担当していますが、事故発生のリスクをいつも念頭に置きながら、近道になるが細い道は無理して使わず大通りを使用する、危険な箇所には近寄らないなど、安全かつスムーズな走行が可能なルートを選択して移動しています。
そのように調整が効くのは、やはり経験にもよるものも大きいように感じますが、角川様のように経験則が活きてくるには何年くらいの経験が必要でしょうか?
角川:走行距離も関係してくると思いますが、そうですね…10年くらいは必要かもしれません。私自身もまだまだ未熟だと感じているぐらいですから。営業車両を擦ってしまったり、さまざまな経験を通して、「とにかく安全を意識した運転をしよう」という気持ちに変わっていきました。
経験が浅い新入社員の若手ドライバーや、車に乗り始めたばかりの方々に伝えていることはございますか?
角川:ハンドルを握った途端、「避けてくれるだろう」「急いでいるから優先してもらおう」など、自己中心的な考えで運転する人も一部にいますが、その考えは事故を誘発するので危険です。ですから、どんなに急いでいても、事故を起こしてしまった時のリスクをつねに考えながら運転するように呼びかけています。
事故を起こしたら、誰にどんな影響を与えるのか。人身事故は、被害者の人生を大きく変えてしまうし、自分自身も心身ともに大きな傷を負うことになってしまう。そういうことを想像して、謙虚な運転といいますか、自制した運転をするように心がけてほしいですね。
そうした心がけや工夫をされていることで、角川さまはコンスタントに85点以上を維持されているのですね。
合津:角川は、2021年5月に導入した時から変わらず、京都支店でトップに入っています。私も何度か運転のコツを聞いてみましたが、本人は「特別なことはしてない」と言うんです。デバイスの有無に関係なく、日頃から自分の運転を客観的に見て、思いやりを持った運転を心がけているのでしょう。京都支店の平均は80点前後ですが、なかには荒い運転をする営業スタッフもいますので、是非、角川の運転や心がけを参考にして欲しいなと思います。
SmartDriveを有効活用し「事故ゼロ」を実現したい
今回の全国安全運転イベントを機に、「今後、各グループ会社も含めて安全運転への取り組みを強化していく」と伺いました。
合津:月に一度開催している安全衛生委員会では、事故の報告もあげています。本委員会での目標は「事故件数を前年の半分にする」ことですが、コロナ禍で車を運転する回数や頻度が減っているにも関わらず事故数は軽減していませんでした。
今、若い人が運転する機会がどんどん減っていますね。新入社員の中にも運転に慣れていない人が多く、それに伴い若手社員の事故率が高い。運転に慣れるには、一度や二度の訓練や講習では足りず、数をこなしていくことが重要です。最近では自動ブレーキなど、ドライバーの運転を支援する先進技術が搭載された高性能な車両も販売されていますが、そう簡単には導入できません。「事故を起こさない」という目標に少しでも近づくために、今も社内では議論が続いています。
事故はさまざまな要因が重なって発生するものですし、安全運転の周知徹底は個々のスキル、意識にもよりますから簡単にできるものではありません。
合津:営業スタッフは客先訪問として1日に複数の場所やお客様先へ向かいますので、効率を重視してしまいがちです。ただ、お客様とのお打ち合わせ時間が押してしまうこともありますから、必ずしもスケジュール通りに進行するものではありません。スケジュールに余裕がなくなると、「次のお打ち合わせに遅れないようにしなくては」とついつい気持ちが焦り、急加速を繰り返す危険な運転になってしまうのです。
角川:私も以前は、移動中にもかかわらず、頭の中で売り上げや数字が気になってしまうことがありました。ただ、そんな集中力を欠いた状態で運転するのは、決して安全とは言えません。そこはルートの最適化などでなんとか改善していきたいですね。
走行データを蓄積し、分析いただくことでルートの効率化にもお役立ていただけるのではないかと弊社も考えております。今後、SmartDriveを活用してどのように安全運転教育を強化していきたいですか?
角川:現在は、個々のスタッフから取得した走行データを評価するという運用で終わっていますが、今後はデータをもとに「どうすれば点数が改善できるのか」を考え、原因を追求する時間を設けたいと考えています。たとえば、管理者や総務が運転のスキルを評価しやすいように、スマートドライブさんにデータをまとめていただいて、スコアが低い人には別途、Eラーニングを受講させるとか。そういうパッケージがあるとありがたいですね。
先述しましたが、運転は経験が必要ですから、一定数をこなすことも重要です。若手社員は、SmartDriveを活用して自分の運転を振り返りつつ、予測しながら運転することを学んでいってほしいと思います。
合津:せっかくデータを取得できるようになりましたので、まずはPDCAを回していけるような体制を社内で整えていこうと思います。
島津製作所様の目標達成に向けて、私たちもご支援させていただきたく存じます。
角川:安全運転スコアが高いスタッフにはインセンティブを付与する仕組みを構築できれば、意識も大きく変わっていくかもしれませんね。
合津:車載デバイスがあることで車両に関するさまざまなデータを取得することができますが、これらのデータは蓄積するだけではなく、活用することで意味をなすものだと考えております。今後は具体的にどのようなデータが取得できるのか、安全運転意識の変革や業務効率の改善に向けてどのように活用できるのかを社内で共有し、蓄積された走行データという有益な資産をしっかり有効活用して事故数0件を目指したいですね。
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SmartDrive Fleet を使って業務効率化や労務管理、
安全運転推進などを実現している成功事例をご紹介します。