現場スタッフと経営間の「信頼」「安心」を手軽に補完するために導入した車両管理システム。管理者視点の活用方法を聞いてみた。

現場スタッフと経営間の「信頼」「安心」を手軽に補完するために導入した車両管理システム。管理者視点の活用方法を聞いてみた。
管工事業社A
管工事業社A
業種
メンテナンス業
管理車両台数
15台
事業内容
業務用空調機器や給排水衛生設備の修理修繕、点検、メンテナンス
従業員数
20人
活用目的
安全運転強化 / 法令遵守

管工事業として、専門的な知識と培ってきた経験を生かしながら、確実な技術力で実績を積み上げてきたこちらの企業様。同社に在籍するスタッフのほとんどは現場で活躍しているため、複雑な稼働が発生するスタッフの管理に何か良い手段はないかと頭を悩ませていたと言います。目の届かない場所で一人ひとりのスタッフの安全を守りつつ、勤怠や移動中や現場の場所を確認するには…?そこで選んでいただいたのが、車両管理システムです。導入前にどのような課題を抱き、導入後でどのような効果を見出していただいたのか、管理部門の責任者であるH様に伺いました。

空調・給排水衛生設備工事を専門に創業から30年以上の歴史を持つ

まずは、御社の事業内容について教えてください。

弊社は創業から30年以上にわたり、管工事業として業務用空調機器や給排水衛生設備の修理修繕、点検、メンテナンスまで、専門的かつ幅広く取り扱ってきました。お客様は事業所様がメインで、長くお付き合いがあるのは、某大手通信会社様の関東一円にある事業所や、レストランなどの店舗や商業施設などです。

私は管理部門の責任者を担当しています。小規模な会社ですので、現場以外の人事労務や財務管理、経営の補助も担っております。

作業スタッフの手間にならず、管理者が簡単に状況確認できるツールを探していた

スマートドライブへはじめてお問い合わせをいただいたのは2年ほど前ですが、車両管理システムの導入をお考えになったきっかけについて教えてください。

当時は、連絡を取り合うために現場の作業スタッフ一人ひとりに携帯電話を持たせていましたが、基本的に現場の作業スタッフは朝から晩まで外回りをしているため、随時、報連相を取るのが難しい状態でした。

そこで、スタッフの手を煩わすことなく管理者が現場の動向を把握するには、人ではなく車両ベースで管理できるツールを導入した方がいいと考え、インターネットで調べていたときに出会ったのがSmartDrive Fleetです。サイトを見て手軽に利用できそうだと思ったため、まずは私自身が試して、使いやすければ本格的に導入しようと考えました。

ヒトではなく、車両ベースが良いと思ったのはなぜでしょう。

弊社では、作業スタッフ一人につき一台の作業車を割り当てて貸与し、作業現場まで直行直帰をさせています。というのも、会社から車で一時間以上かかるような場所に住んでいる従業員がほとんどですし、現場次第では自宅から直行したほうが作業効率が良いと考えたためです。作業が終わったあとに帰社する必要がなければ直帰したほうが労務管理上も作業スタッフの負担を減らすことができますから、直行直帰を許可してきました。就業規則の中でマイカー通勤も認めていますが、ほとんどの社員はマイカーではなく社用車で現場に向かっています。このように、業務でも移動でも社用車を常に利用しており、会社としては、社用車を貸与された各社員に運転日誌を記録させる形を取っています。ただ、現場作業以外の負担にもなっていて限界を感じており、後付けで車両の位置情報を把握できるシステムを検討していたのです。

SmartDrive Fleetを導入する前は、どのようなオペレーションで作業スタッフの勤怠状況や業務を把握されていましたか?

私自身はSmartDrive Fleetを導入する半年ほど前に入社しましたので、それ以前のことは現場や管理部門のスタッフから話を聞いて理解しました。

当初は、作業スタッフとのやりとりが基本的に電話ベースのため、ITの活用は皆無に近い状態。勤怠や作業内容ついては、予定が確定次第、エクセルに各作業スタッフが場所や業務内容を記入し、管理者はそれを見て今日は誰がどこでどのような作業を行うのかを把握していたのです。このエクセルは日報として運用されていましたが、この方法だとその都度、会社のPCからエクセルを開かなければならず、外から予定を知るには事務所に電話をかけて確認しなくてはならなかったのです。

私が入社してから半年の間に、こうした煩わしい確認作業を何度も目の当たりにしましたが、電話だと担当者が対応できない場合もありますし、決して効率的とは言えない状態でした。

作業スタッフ間でも、互いの現場を把握したいというニーズがありましたか?

そうですね。例えば、同じ部署内でも現場監督が複数いる部署ではそれぞれが別々に担当現場を巡回したり、修理班は夜間に緊急対応が入ることがあります。各自は別行動をしていますが同じ部署ですので、スタッフの状況や進捗確認などの報連相、情報共有を頻繁に行う必要性は認識しているものの、それを簡略化したいというニーズは現場からも上がっていました。

直行直帰の業務実績を効率的に把握すること、そして現場内での報連相を円滑に行うこと、車両管理システムの導入の検討には2つの理由があったのですね。

はい。現場からは、リアルタイムで誰が・どこで・作業をしているのかを知りたいという声が、そして、経営や経理といった管理者側としては、その日の勤怠状況や作業内容など、その日の走行履歴が知りたいという声が上がっていました。

経理の観点では、駐車場や高速道路、ガソリン代など、作業スタッフから申請してもらった経費清算の内容が不確かだと感じた場合、本人に直接確認するしか手段がなかったんです。ただ、ほんの少し内容が気になる程度なのに、本人に聞くことで「なぜ疑われているのだろう」とマイナスな印象を与えてしまうことも。そのため、管理者も聞くか聞かないかで悩んでしまったり、聞かれた側も気にしてしまったり…。そういったコミュニケーションによる小さなつまずきを解消したいと思い、解決できる可能性のあるツールとしてSmartDrive Fleetを導入しました。

導入の決め手は手軽で安価で使いやすいこと

課題解決の手段を求める中で、H様がSmartDrive Fleetにたどり着いた経緯を教えてください。

そもそも、社内で報告が行き渡っていれば、それで済むことなのかもしれません。ただ、現場によっては頻繁に・時間を問わず・稼働報告が発生することになるので、それが本当に適切なのかと、ずっともやもやした気持ちを抱えていたんです。

私は前職でIT系企業に勤めていたこともあって、全社員の予定はGoogleカレンダーで共有していましたし、勤務場所は自社オフィスか在宅ワークで終日外で作業する社員が少なかったので各社員の出退勤も割と簡単に把握できていました。ですが、弊社ではほとんどの社員が外で作業をしていて、日中は会社にほとんど人がいない。

このような環境下で何ができるか、どう解決すべきか、まずは付き合いのあるメーカーさん数社に相談しました。やはり、紹介いただいたのは車両管理システムでした。ただ、その多くが、運送業向けだったり、本格的な機材が必要だったり、コストも高額なものばかりで。取得したい情報はそこまで詳細なものではありませんでしたし、費用をある程度抑えたいと考えていたので、もっと手軽で安価なサービスはないかと探していたところ、SmartDrive Fleetを見つけたのです。

導入前に一度トライアルをご利用いただいております。実際に使ってみたときに感じたことを教えていただけますか?

まずは現場スタッフの数名に協力してもらい、社用車に2週間ほど取り付けてもらいデータを取りました。また、私自身の車両にも取り付け、PCとスマホのアプリで使い勝手を確認しました。はじめの感想としては、道路に沿って綺麗な軌跡が記録され、他の車両の位置がスマホから簡単に確認できるところが非常に便利だということ。こんなに簡単で使いやすいシステムがあるのか、と感動しました。当時はそれが目新しく映りましたが、もっと使いこなすことができればさまざまな課題が解決できるかもしれない。そこで、使い方も含めて前向きに検討しようと思い、社内で調整を始めました。

ただ、私は自分のスマホで試しましたが、会社にあるのはガラケーのみ。本格的に導入するにあたり、まずはSmartDrive Fleetの画面を事務や経理に共有し、会社のPCで情報を確認するところから始めました。まずは一部の社員、とくに一日の動きが複雑な社員に利用してもらい、活用できそうだったら導入を拡大しようと。

現在は、一日の中でとくに動きが複雑な作業スタッフ数名の社用車に取り付けています。いずれも、複数の現場をイレギュラーにまわったり、緊急修理時に動き回ったりする社員です。本人へはデバイスを設置する際にどのような意図で装着するのか、どのような情報を取得するものかを説明をしましたが、少なからずとも位置情報を追跡されることにネガティブな印象はあったでしょう。しかし一方で、見守っているということも理解してほしいと思っていました。

見守っている…その理由を伺えますか?

実は、過去にスタッフが事故を起したことがあって、会社としては日頃から安全運転を意識してもらいたいと常々思っていたのです。SmartDrive Fleetは、運転特性や運転の癖がスコアリングされて、客観的に見ることができるでしょう。もちろん、本人の意識が変わらなければ本質的に変えることは難しいのですが、管理者としては安全運転診断の結果を有効活用して、適切かつ効果のある安全運転教育につなげることができると期待しています。

一度事故が発生すると、本人だけでなく会社も大きなリスクを負いますし、現場検証のために事故前後の走行情報が必要になります。履歴が残っていれば、そのときにどんな状況でどのような運転をしていたのか、事故の要因を理解できますし、今後、事故を防ぐためにどのような注意が必要か明確になりますよね。そういった観点でも、走行履歴を活用させていただいています。

走行履歴があれば管理側の確認作業もスムーズ

その他、導入後に変わったこと、効果があったことは?

1日の予定はエクセルの日報に記載されていますが、当日に予定外の現場が入ることも多々あります。その場合、後から日報に情報を入力するように指示をしていますが、それが正しいか否か---つまり、抜け漏れがないか、予定変更があったのか、現場名の書き間違いがないかについて、管理者は把握しておかなければいけません。その付け合わせを確実にできるのが走行履歴であり、SmartDrive Fleetです。また、仮に税務署から決算書類上で確認が入った場合も、私たちが何で、どのように確認しているか、データをもとに伝えることができますから、実務的にも気持ち的にも安心できます。

それに、走行履歴を元に利用した有料駐車場を把握できるのも嬉しいポイントです。駐車場って意外と高いじゃないですか。私たちの現場は都心部が多いので、管理側は結構シビアに見てしまうんです。走行履歴で正確なルートがわかれば、この現場に行くために、この駐車場の利用が必要だったのだとわかり、スムーズに処理できます。私は情報の成否を確認して経理に回す立場ですから、このようなエビデンスが本当に重要なのです。

導入いただいた2年前から今に至るまで、SmartDrive Fleetは機能がアップデートしています。その中でとくに役立った機能があれば教えていただけますか?

管理画面を開くと、都度アップデートによって使いやすさが向上していることに気付くんですよね。中でもとくに便利だなと思ったのは、リアルタイムで地図上に登録した現場の地点名が出るようになったこと。もともと指定した地点のある範囲内であれば現場の名前が自動表示される、現場名を住所に紐づけて登録できる機能があったじゃないですか。使い始めたときは現場名が一覧や日報機能の中でのみ表示される形でしたが、地図上に表示されるようになったことで、管理画面を開いた瞬間に作業スタッフの位置情報がわかるようになりました。すぐに確認できると、安心感も増しますね。

これは追加の要望ですが、現場数が月に50件以上あるので、新しい現場が出てきたときに、もっと簡単に登録できれば良いなと。ただ、今のままでも面倒ではありませんので、「出来れば嬉しいな」という程度です。

個々のスタッフに合わせて、安全運転に役立つ情報を提供したい

今後、スマートドライブに期待することや追加してほしい機能などがあれば教えていただけますか?

理想は、SmartDrive Fleetで取得した位置情報とスマホで取得した位置情報を一元管理できることでしょうか。

SmartDrive Fleetは、情報の精度も高く、使い勝手も非常に良い。そこへさらにエンジンを止めた後の動きも紐づけることができれば、もっと正確に管理ができると思っています。そうすれば、駐車場一つとっても、現場と駐車場の距離が離れている場合、現場が近辺に複数あるからそこを利用したのかなど、駐車した理由を理解することができますし、コストの見直しや最適化にもつなげられるかもしれません。

また、導入当初はSmartDrive Fleetを取り付けること自体が運転者本人への引き締め効果もあったようです。ただ、2年経過した現在では、取り付けていることを本人も忘れていることもあります。やはり、安全運転を啓蒙するためには、運転の状況を本人に細かくフィードバックすべきですし、そうありたいと考えています。そのために、本人たちが率先して活用できる、安全運転に関するお役立ち情報が提供できれば良いなと。

たとえば、どのような情報だと役に立つでしょうか?

社内間で話していると、前後左右の確認を忘れずに運転しようとか、少しでも体調が悪ければ休むべきだとか、意識レベルでの話になってしまうんですよね。でも、本人からすると、自分は安全運転を意識していると認識していて、それが難しい場合もある。もっと本人が客観的に自分を振り返ることができたり、危険運転をしていたことに素早く気づいたりできるよう、運転レベルや運転の癖によって情報を出し分けして提供できると良いかもしれません。さらに、管理者からフィードバックがしやすいものだとありがたいですね!

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導入事例をまとめてご紹介

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SmartDrive Fleet を使って業務効率化や労務管理、
安全運転推進などを実現している成功事例をご紹介します。

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