葬儀業界のIT化を車両管理システムで実現!
人生の中で葬儀に関わったことは数えるほどしかない、という方も多いのではないでしょうか。だからこそ、葬儀は人々の記憶に残るものだとも言えます。
超高齢化社会である日本においては葬儀件数は増えていくと予測され、異業種からの参入も相次いでいます。一方でIT化が遅れている業種の一つであるとも言われており、今後企業間競争が激化していくなかで、企業としても成長していくためには、対策が必要不可欠です。IT化・デジタル化を進めながら、地域やご親族の方々からの信頼を得るためには、何から取り組めば良いのでしょうか?
本記事は車両管理システムを活用した業務効率化について紹介いたします。
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目次
葬儀業界の現状について
日本の少子高齢化についてはご存知の通りかと思います。内閣府の試算では、2015年には65歳以上1人に対して現役世代2.3人になっていた人口比率が、2065年には65歳以上1人に対して1.3人が現役世代という比率になると出ています。
高齢化が進むことで死亡者数は増加し、当然ながら逝去された後に執り行う葬儀の件数も増加していきます。こうした背景から葬儀業取扱事務所は年々増加しており、2011年に1,713か所であった取扱事務所数も、2019年には2,496か所へと急増しました。また、イオンやJA、阪急電鉄といった異業種の大手企業から新規参入も進んでおり、今後も葬儀業への参入企業は増えていく見込みです。しかし一方で、「家族葬」や「直葬」といった小規模な葬儀の普及により、葬儀件数や事業者数は増加しているものの、実は市場規模は横ばい、単価下落によって市場全体の伸び率も鈍化、という傾向にあるようです。つまり、受注を増やすことで単価の下落をカバーするといった、厳しい競争環境に置かれているということになります。
※矢野経済研究所「葬祭ビジネス市場に関する調査を実施」プレスリリースより抜粋(2019年9月)
葬儀業界の今後の行方は?
葬儀業界は参入障壁が低いことから、今後も様々な企業からの参入が増えると考えられます。また、業界としてIT化・システム化が遅れていると言われているため、顧客管理やマーケティングなどにおいてシステムを活用して効率的に業務をこなすことに慣れているベンチャー企業や大手企業が参入して来ると、市場シェアが大きく変わることも予想されます。特に地域で長年事業を行ってきた中小葬儀社にとっては、築きあげてきた地域の方々の顧客基盤を一気に奪われることにもなりかねません。実際に、イオンの参入は様々な反発はありつつも葬儀社の選び方に大きな影響を与えました。
さらに、多様化する葬儀のスタイルに対しても対応していく必要もあります。先ほど紹介した家族葬などもそうですが、ライフスタイルの多様化に合わせるように葬儀自体も変革が求められています。
このように競争が激化していく状況の中で、各葬儀社は競合企業に先んじて業務効率化やサービスの差別化を図る必要があります。しかしそこは人力のみでは難しく、IT活用、つまりDX(デジタルトランスフォーメーション)が不可欠です。DXと言っても難しいことはなく、IT活用によって業務を効率化し、それによって捻出された時間を使って、お客様サービスの向上を図ることが初めの一歩ではないでしょうか。現在はデジタルマーケティングツールやハンコの電子化など、様々なITサービスがありますが、ここでは葬儀社にとって即効性がある「クラウド車両管理システム」の活用をおすすめします。
車両管理システムを導入するメリットとは?
地域の関係者との良好な関係性を構築
地域に根ざした葬儀社の強みは、病院やお寺といった地域の関係者と頻繁にコミュニケーションを取り、良好な関係を築けるところです。日頃から関係性を作っておくために、担当者は広い範囲を移動する必要があり、そのため多くの企業で社用車が利用されています。
社用車での移動は機動力が高く有効な手段ですが、一度会社を出てしまうと、誰がどこに行っているのか分からず、「効率的・効果的に訪問ができているのか」を把握することが難しいという弊害があります。また、突然の連絡や依頼が入った際に、すぐに訪問できる社員の位置が分からず、社員一人ひとりに順番に電話をして「今どこにいる?○○さんの所に寄れる?」と聞いてまわる、といった経験はないでしょうか?運転中は携帯電話を操作することが出来ないため、そもそも電話が繋がりにくいといったこともあるでしょう。
そこで活用できるのが車両管理システムです。事務所から社員に電話をすることなく、社用車が現在どこを走行しているのかを把握でき、さらにどこを訪問し、どれくらい滞在していたのかといった履歴も自動で蓄積されます。無料のスマホアプリを活用すれば、社員同士でお互いの居場所を確認し、連携することも可能です。効率よくタイムリーな訪問を行えるようになることで、地域の関係者の方々と、さらに良好な関係性を築いていくことができるでしょう。
財務面でのメリット
葬儀の多様化・小規模化によって単価下落が進んでいる環境下において、コスト削減や業務効率化への取り組みは必要不可欠です。車両管理システムの活用は、この点においても有用です。
例えば一日の運転日報について。現在、紙で一日の訪問先記録をつけている葬儀社の方も多いのではないでしょうか?車両管理システムを利用することで、それらに関わる業務を簡素化し、業務効率化とコスト削減を実現することができます。紙の日報はどうしても保管に場所が取られますし、紙代・プリント代といったコストもかかります。車両管理システムであれば、それらのコストは発生しません。また、クラウドを利用したSmartDrive Fleetであれば、走行した履歴を元に自動で運転日報が作成されます。毎日の記録そのものの業務を削減することで、日報を取りまとめる管理業務だけてなく、ドライバー自身の負担も軽減することができるのです。
その他、紙では難しかったデータの蓄積によって、さらなる効率化のヒントを得ることもできるでしょう。車両の稼働状況を可視化することで、無理のない範囲で不要な車両を削減する、といった大幅なコストダウンも可能かもしれません。
CSR活動として、安全運転推進を強化
葬儀社にとって欠かせないものの一つに、安全運転の推進があります。特に霊柩車や寝台車の場合、ご遺族の方にとっては非日常の出来事であることからも、安全運転には一層気を付ける必要があるでしょう。もちろん、普段使用している社用車も例外ではありません。どのような車であっても、ひとたび事故が起きれば「あの葬儀社が事故を起こした」という情報が地域内で広がり、信用を失墜させ、企業にとって大きなダメージとなります。
車両管理システムでは、安全運転の推進に向けて、運転時の急操作や走行時の最高速度などを把握する機能が搭載されています。これによりドライバーの運転特性を把握し、事故を未然に防ぐことは非常に重要な取組みと言えるのではないでしょうか。
また、仮に事故が起こった場合であっても、それが運転者の過失や運転能力によるものなのか、不可避な状況で起きたものなのかを把握しておくことも大切です。例えば通信型ドライブレコーダーであれば、運転時の状況把握が容易になるなどのメリットがあります。自社の事故傾向を把握したうえで、最適なIoTデバイスを選択し、事故削減に取り組むことができるのです。
車両管理システムが提供する機能
ここからは具体的に車両管理システムが持つ機能についてみていきましょう。
リアルタイム
クラウド車両管理システムSmartDrive Fleetでは、10秒に1回という更新頻度で車両の位置情報を把握できます。葬儀というのは予測がつかないタイミングで訪れるものです。この機能により、前述したような「今どこにいますか?」という電話リレー業務を大きく改善し、タイムリーな対応によってお客様満足、関係者満足の向上を目指すことが可能になります。事務所側のオペレーションとしても効率化が進み、コスト削減とサービス向上の両面で効果を発揮するでしょう。
安全運転診断
日頃から安全運転を意識されている方が多い葬儀業界ですが、それでも個々のドライバーがどの程度、安全運転を行っているのか把握するのは難しいものです。そういった個人ごとの運転のクセを可視化しスコアリングする機能があります。
SmartDrive Fleetで提供しているIoTデバイスには、GPSだけでなく様々なセンサーが搭載されております。急操作が発生した場所も地図上で把握することができるので、管理者からの定期的な安全運転指導やフィードバックに役立てることができます。日頃のヒヤリハットを把握しておくことで、大きな事故を未然に防ぐことに役立ちます。
運転日報
運転日報は、1人1人がどこでどのような業務を行なっていたのかを把握するためのものですが、毎日記入するのは管理者にとってもドライバーにとっても負担になります。SmartDrive Fleetでは、IoTデバイスに通信機能を備えているため、ドライバーによる操作がなくても、一日の動きを自動で記録。運転日報を作成する業務そのものを大きく削減します。管理者にとっても、いつ、誰が、何をしているのかを時系列で把握することが容易になります。
また、多くの場合日報は記入者と管理者の中だけの閉じたやりとりになっていますが、SmartDrive Fleetであれば、社員間で簡単に情報共有することが可能。それにより「あそこにはこの時間に行くといい」「この施設には私が回った方が近いですね」などといった即効性のある業務改善に活かせるのです。
葬儀業界の活用事例
東海典礼株式会社
心に寄り添う葬儀のために東海典礼グループが車両管理システムで実現したいこと
株式会社ゆいまーる
思いやりの心を大事にする葬儀会社が車両管理システムの導入で気づいた、ささやかな配慮の重要性