日常点検
車を安全に走行させるためにドライバー自身が行う点検のことをいう。車に使われている部品は、走行距離や時間の経過に伴い、劣化・消耗していくものが多く、 その構造や装置の性能が低下していく。メンテナンスを行わないまま整備不良がある車に乗っていると、走行中に突然の故障から事故を引き起こす恐れがあり大変危険である。車の異常を早期発見して不要なトラブルを防ぐためにも、日常的に車の点検を行い、適切な状態を維持することが重要である。
また、道路運送車両法、第47条の2では「自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態などから判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点検、制動装置の作動、その他の日常的に点検すべき事柄について、目視などにより自動車を点検しなければならない」とあるように、定期的な点検は利用者の責任でもあり、車の不良に気づかず運転し事故を起こしては企業の車両管理責任を問われることにもなるため、 車の状態を適正に保つことは、車両管理の中でも基本と言え欠かすことはできない。
日常点検にあたっては、確認すべき項目を一覧にした日常点検表を用意しておくとドライバーも何を確認すべきかがわかり漏れを防ぐことができる。下記では一般的な日常点検の15項目をあげる。
エンジンルームをのぞいての点検
1 ウインドウォッシャー液の量
2 ブレーキ液の量
3 バッテリー液の量
4 冷却水の量
5 エンジンオイルの量
クルマのまわりを回っての点検
6 タイヤの空気圧(含むスペア・タイヤ)
7 タイヤの亀裂、損傷および異常な摩耗
8 タイヤの溝の深さ
9 ランプ類の点灯、点滅およびレンズの汚れ、損傷
運転席に座っての点検
10 ブレーキペダルの踏みしろおよびブレーキの効き
11 パーキングブレーキレバーの引きしろ
12 ウインドウォッシャーの噴射状態
13 ワイパーの拭き取りの状態
14 エンジンのかかり具合および異音
15 エンジンの低速および加速の状態