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すきま時間のフィードバックが安全運転の質を高める! –介護事業における車両管理システムの活用方法とは

以前に事例取材をさせていただいた、ライフテラス様は利用者だけでなく、従業員や社会のためにも、安全運転の取り組みを力強く行っている企業です。
そして、スタッフの方々が安全運転をしっかりと実施したことで、全国安全運転イベントにて「企業賞」だけでなく「ドライバー賞」も入賞しました。
この記事を通じて、これから会社として安全運転に取り組みたいと思っている方々の参考になれば幸いです。

すきま時間のフィードバックが安全運転の質を高める! –介護事業における車両管理システムの活用方法とは

ライフテラス株式会社
代表取締役社長 古賀 卓哉 様
グループリーダー 機能訓練指導員 武井 美樹 様

危険運転によって「得るもの」と「失うもの」を考える

クラウド車両管理システム SmartDrive Fleetを活用していただいてますが、どのようにして安全運転に取り組む風土は作っているのでしょうか?

古賀:まず、何のためにSmartDrive Fleetを使っているのか、社員1人1人に理解してらもうことが重要ですね。理解していないと「やらされている」と感じてしまって、続いていかないですからね。

SmartDrive Fleetを導入する際、交通事故が起きてしまうと、我々が失うものが何かを整理して考えることをしました。

  • 健康
  • 事故の処理にかかるスタッフの時間
  • 会社の信用・信頼
  • 個人の評価
  • お金
  • etc…

まだまだ他にもありますが、1つの事故で沢山のものを失ってしまうわけです。逆に、急いでスピードを出したり、危険運転をしたりして得られるものは、「ほんの少しの時間」だけですよね。「失うもの」と「得られるもの」を考えた場合、当然事故を減らす取り組みをしたほうがいいという判断になります。

こうした考え方を、繰り返し言葉で発信したり、表やグラフにして可視化いくことで理解を促しています。しっかりと理解することができなければ、行動が変わっていきませんので重要なポイントだと思います。

古賀様は過去に交通事故に関する苦い経験がおありなのですか?

古賀:あります。あるからこそ、職員の皆さんにはそういった経験をしてほしくないと思うのです。クラウド車両管理システムを導入する前は教本を買ったり、安全運転の研修を受けたり、世にある啓発活動は一通り実施しましたが、効果が薄かったのです。全職員の車両に同乗して常に運転をチェックすることはできませんし、運転者自身は主観的な評価しかできない。それが、SmartDrive FleetではIoTデバイスでデータを取得し、客観的な評価を出してくれるのでありがたいです。

スタッフの方々の意識を変えていくためにSmartDrive Fleetのデータも活用されているのでしょうか?

古賀:SmartDrive Fleetを導入するまでは、運転のスキルや、安全運転の度合いについての基準がなかったので、自己評価に頼るしかありませんでした...。
SmartDrive Fleetを導入したことで、安全運転スコアという客観的な指標を持つことができ、安全運転に対する意識の共有がしやすくなりました。特に、咲楽パークス日高の施設のスタッフは全体的に高いスコアを出していますので、意識が変わって行動が変わったことで、この度の入賞にも繋がったのだと思います。

フィードバックによって、運転の質を高める

SmartDrive Fleetによって初めて自分の運転を点数化された際、どのような感想を持たれましたか?

武井:安全運転スコアを見たら、思ったより点数が低かったんですね。特にハンドル操作は点数が低かったのです。

そこで、スタッフ間で「ハンドル操作もう少し気をつけようか」とか「こうすると上手に曲がれますよ」といった話をするようになり、曲がり方を気をつけるようにしました。まずは小さいアクションでも良いので、行動を起こしてみることで、徐々にスコアが上がっていきました。小さな改善の積み重ねが大事だと思います。

また、私以外のスタッフも安全運転スコアをどうしたら向上できるのか気にするようになっていますので、全体的に安全運転への意識が高まっていると思います。

スタッフ間のフィードバックはどのタイミングでされているのですか?

武井:運転が終わった後にメンバー間で安全運転スコアをお互いにチェックして、「こういうデータが出てるから、次はこうしたほうがいいんじゃないか」といったフィードバックを業務の合間時間をつかって、その日のうちに実施するようにしています。

フィードバックは自発的に実施するようになったのでしょうか?

武井:SmartDrive Fleetの導入に関してはトップダウンでしたが、安全運転を徹底するためのフィードバックは自発的に始まりました。

古賀: 先ほどもお伝えしたように、社員全員で安全運転に対しての意識共有ができたとしても、行動が変容しなければ、良い点数を出すために行うだけのゲームになってしまいます。ですので、安全運転のレベルを高めるための「きっかけ」や「ヒント」は会社から提供しなければならないと思っています。

例えば、安全運転スコアと危険運転の発生回数を可視化することで、安全運転の意識を高めるようにしています。他にも、様々な切り口から自分の運転レベルを客観的に知ることができる機会やヒントを提供しています。

運転自体が業務の一部ですので、本人たちの評価にも繋がっていきますから、プロとして「自分の運転をどうすれば改善できるのか?」と考えるのは必要なことです。会社としては社員に丸投げするのではなく、上記の考えるヒントを提供することも合わせて必要だと考えています。

少し早めに準備して、深呼吸してから運転を!

武井さまは利用者様を乗せて走る際、どのような点に気をつけていますか?

武井:プライベートで運転する時も「事故は起こしたくない」と思って常に運転しているのですが、同乗している利用者様の命は何物にも変えられないですし、ご高齢の方はちょっとしたブレーキやハンドル操作であっても、シートベルトで締め付けられて痛みを感じます。

また、利用者様と車内で会話することがあるので、会話しながら運転にも気を配らないといけません。ただし、運転に集中すべきタイミングでは、黙りながら運転するようにしています。また、これは当たり前ですが、しっかりと体調管理することも大切です。もし体調が優れない時には、送迎を他のスタッフに変わってもらっています。

繰り返しになりますが、何よりも利用者様の命が大切です。日々の体調管理を含め、プロとして業務に当たる際は気持ちを切り替えて、プライベートで運転する時の何倍も気をつけるようにしています。

私も施設の周囲を運転をしたのですが、交通量も多くて道も狭いので簡単に運転できる環境ではないなと感じました。

古賀:利用者様の送迎は、施設からお宅まで伺いますので、狭い道や行き止まりなどの多種多様な道路環境があります。より慎重に運転しないといけません。

これから安全運転に取り組みたいと思っている方々に対してアドバイスをいただけますか?

武井:ドライバーをされている方は皆様忙しいとは思いますが、3分でもいいので早く出ることおすすめします。全然違いますよ。私もほんの少し早く用意して、深呼吸してから運転するようにしているのですが、ギリギリに出発すると気持ちも焦ってしまいますし、せわしなく視線を変えると、利用者様にも余裕がないのが伝わってしまいます。少し早めに準備をするだけで、余裕をもった運転ができるようになるのでは、と思います。

古賀:冒頭の「得られるもの」と「失うもの」の話に戻りますが、急いで運転することで得られるものは、ほんの少しの時間だけです。つまり、ほんの少し早めに行動して時間を作っておくことで急いで運転する必要はなくなります。大事なのはテクニックではなくて、運転をする前に、安全運転ができる精神状態にしておくことだと思います。

古賀様、武井様、お忙しい中ありがとうございました!これからも安全運転でお願いします!

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