新型セレナの特徴と自動運転技術ProPILOT(プロパイロット)の解説
8月24日、日産自動車は横浜のグローバル本社にて新型セレナの発表会を行いました。
今回の発表は5ナンバーサイズのミニバンの王者とも言うべきセレナの新型モデルのみならず、発表以来各種マスメディアでも取り上げられている「ProPILOT(プロパイロット)」に関しての説明もあり、興味深いものとなりましたので要点をいくつかまとめて紹介します。
SmartDrive Fleetサービスのご紹介
SmartDrive Fleetで一体何ができるのか、業務の何が変わるのかをご覧いただけます。
先代モデルからの変更点
先代モデルからの変更点がいくつかあります。まず室内全長が180mm拡大されて3,240mmとなりました。
ちなみにこの3,240mmというのは、ライバルであるトヨタのノア・ヴォクシー(2,960mm)、ホンダのステップワゴン(3,220mm)をしのぐ数字となっています。
さらに、あまり報道されていませんが、とある部分の利便性が大きく向上しています。それは給油キャップです。給油キャップといえば今も昔も給油キャップを外さなければ給油出来ないものでしたが、新型セレナは新技術「キャップレス給油口」を搭載。
新型セレナへの搭載が日産としても初となる技術となっています。
エクステリアはよりシャープな印象に。近年の日産のアイデンティティとなっているフロントのVモーションデザインを導入しています。ジューク等でもお馴染みの二段型のフロントヘッドライトも搭載。空気抵抗を軽減するためにフロントガラスの傾斜がより緩くなったことにより、先代モデルよりもスポーティーな印象が強まっています。
グレード・料金展開
新型モデルのグレード展開も気になる所。以下の表にまとめてみました。
・2WD
グレード | 価格 |
B | 2,316,600円 |
S | 2,435,400円 |
X | 2,489,400円 |
G | 2,847,960円 |
ハイウェイスター | 2,678,400円 |
ハイウェイスタープロパイロットエディション | 2,916,000円 |
ハイウェイスターG | 3,011,040円 |
ハイウェイスターGプロパイロットエディション | 3,187,080円 |
・4WD
グレード | 価格 |
B | 2,603,880円 |
X | 2,733,480円 |
G | 3,135,240円 |
ハイウェイスター | 2,965,680円 |
ハイウェイスタープロパイロットエディション | 3,176,280円 |
上記のようなグレード・価格となっています。
プロパイロットエディションは2017年3月までの期間限定生産ですが、元々プロパイロットはオプション設定になるもので、「プロパイロットエディションであれば標準装備ですよ」という意味です。2017年4月以降に購入してもプロパイロットはオプション設定できるのでご安心下さい。
プロパイロットとは?
話題を集めているプロパイットとは、同一車線自動運転技術のことです。
30~100km/hまでの速度から、ドライバー設定した車速を上限に先行車両との車間距離を一定に保ちます。その際、車線中央を走行するようステアリング操作を支援し、前車が完全停車した場合にはこちらも自動的にブレーキをかけてくれますし、ブレーキを踏まなくとも停止状態を保持し続けてくれるのです。
前車が再び発進すると、ドライバーの簡単な操作によって再び追従走行を再開します。長時間、あるいは渋滞時のドライバーのストレスを軽減してくれるシステムとして期待されています。
ちなみにこちら、車線変更には対応していない、あくまでも同一車線のみ有効なシステムではありますが、ステアリングを握っている親指一つだけで簡単に設定できますので、指を離す必要がありません。また、あくまでも「運転支援」であって、完全にシステムだけで運転出来るものではありません。素晴らしいシステムではありますが、あくまでも運転「支援」システムです。
プロパイロットだけじゃない、日産の技術力
新型セレナはプロパイットが話題を集めていますが、プロパイロット以外にも目を見張る技術がいくつか搭載されています。
「ハンズフリーオートスライドドア」もその一つです。こちらも世界初の機能になりますが、インテリジェントキーをバッグやポケットに入れていれば、スライドドアの下に足先を入れて引く動作をするだけでドアがオープンします。手はおろか、足の動きすら感知してくれるのです。ちなみにこちら、スネと足先の動きを検知してドアを開けますので猫や動物、草など人間の足以外には反応しない優れものです。
さらにデュアルバックドアも採用。これまでのミニバンのバックドアは車高分のスペースがなければ開けられませんでした。
ですが新型セレナのバックドアは従来通りの開け方だけではなく、およそ半分の所にもう1段階のヒンジが用意されており、上部半分だけを開けられるのです。後ろにスペースがない時や決して大きくはない荷物を出す時にも活用出来る優れものです。更に上部のみですので、わざわざかがむ必要もありません。利用者心理を考えた実用性の高い機能です。(詳しくは公式サイトも併せてご確認ください。)
他にも既に日産車で導入されている、上空から見下ろしているかのような視点をもたらしてくれるアラウンドビューモニターや、フロントカメラで危険を察知して衝突回避や緊急ブレーキを作動してくれるエマージェンシーブレーキ等が装備されています。
プロパイロットばかりが注目を集めている新型のセレナですが、プロパイロットも含め、「ドライバーや利用者により快適なカーライフを」というコンセプトに基いた技術・装備が多数盛り込まれている一台になりました。