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失敗しないための中古車の選び方10のポイント

車の購入を検討する時、新車と中古車どちらを選んでいますか?
新車では高価で購入できない高級車も安く購入できる可能性があるのが中古車のメリット。また、販売終了した絶版車や旧型モデルのクルマは中古車でしか手に入りません。

中古車は同じ年式、同じ走行距離、同じボディカラー、同じグレードの組み合わせは世界に1台のみです。人気車なら迷ってている間に他の誰かが契約してしまう恐れもあるため、決断のスピードが求めれます。

新車で手が届かないクルマを手に入れるチャンスでもあり選ぶ楽しみのある中古車ですが、「誰が乗ったかわからない」「すぐに故障したらどうしよう」など懸念点があるのも事実です。

そこで今回は楽しい中古車選び、失敗しない中古車選びの手助けとなるポイントを紹介します。

失敗しないための中古車の選び方10のポイント

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中古車の価格はこのように決まる

中古車を検討する場合は、そもそもどのように価格が決まるのかを押さえておきましょう。

中古車の価格は同じ車種・同じ年式でも販売店によりバラバラ。とはいえ、販売店の仕入れ値+販売諸費用+販売店の利益=中古車販売価格となるのが一般的です。

では販売価格にバラつきが生じる要因となる、販売店の仕入れ値の違いを見てみましょう。販売店がクルマを仕入れるということは、ユーザーからの直接の下取り車、または買取車、オークションなどによる買付車があります。

下取り車と買取車の場合には、そのまま販売店の店頭で販売するのであれば中間コストはかかりません。しかしオークションなどによる人気車の買付の場合、買付に関する諸費用がプラスされます。下取り価格、買取価格、オークションでの買付価格が1台1台全て異なるため、中古車の価格は全てバラバラになるのです。

また、販売店によって販売諸費用と利益が異なるので、ここでも差が出ます。下取り価格20万円のクルマなら販売価格は40万円前後+登録諸費用となるのが1つの目安です。下取価格150万円のクルマなら販売価格は180万円前後となるなど、仕入れ値が高くなればなるほど販売店の販売諸費用と利益は多くなる傾向にあります。

これは万一売れ残って長期在庫となり兼ねない場合、値下げに充てることも想定しているためです。

車検残に注意!トータルコストを考えよう

中古車の販売価格には車両価格と支払総額があります。最近の中古車サイトには両方掲載している販売店も少なくありません。たとえば「車両価格28万円 支払総額40万円」などの表記です。車両価格にはお店の利益も入っているはずなのに、なぜさらにプラスされるのでしょうか?

クルマは登録しなければ乗ることができません。また、点検整備が必要な場合もあります。登録するには車検(自動車検査登録制度)が必要です。これらを総称して登録諸費用と呼びますが、販売店の中では登録諸費用に販売店の利益を入れているお店もありますので注意が必要です。

例えば車両価格1万円、支払総額29万円といったケースも実際にあるのですが、仮に車検が無かった場合でも28万円も車検代にかかるハズがありません。支払総額の内訳に十分注意しましょう

車検があるクルマと無いクルマとでは購入時の登録諸費用に違いが出ます。車検が残っているクルマなら移転登録(名義変更)のみで大きな費用は発生しません。

車検が無い場合には、自賠責保険の加入と重量税の納付、印紙代が必要です。

軽自動車なら34,070円、車両重量1.5t未満の普通車なら53,540円がこれらの合計額です。これらは法定費用とも呼ばれ、この金額に車検整備費用(販売店により異なる)をプラスした額が中古車購入時の支払総額にプラスされます。

中古車購入時に車検を取得すれば購入価格は高くなりますが、車検の有効期間は2年間フルにあるので安心です。車検が残っているクルマをお得に購入した場合には、車検残り1年の場合には1年後車検を迎えます。その際には必ず上記法定費用と車検整備費用が必要になることを頭に入れておくことが大切です。

オークション販売車は慎重に

「欲しいクルマ、ご希望のクルマお探しします」

このような言葉を中古車販売店で見聞きしたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。オートオークションは一般的に多く流通している車種なら、希望のボディカラーやグレードを探すことができ希望のクルマを探せるシステムです。しかし、希少車やなかなか探しても見つからないクルマは見つかりません。

オークションで希望のクルマを探す際には、信頼のある販売店にお願いすることが大切です。というのは、希望のクルマが見つかった場合にはキャンセル不可能なケースがほとんど。信頼できる販売店にお願いしないと故障時の対応や思わぬキズなどトラブルが発生する原因になります。実際に現車を見ないで決めるオークションには細心の注意が必要です。

個人のインターネットオークションはより慎重に行いましょう。個人のインターネットオークションに出品されるクルマは一般的に店頭で販売できないクルマが多く、状態が良くないクルマが多くなっています。

具体的には走行距離が多い、内外装が汚い現状渡し、修復歴有の車が目立ちます。修復歴不明とあるクルマはほぼ間違いなく修復歴有と考えましょう。

インターネットオークションに出品しているのはほとんどが業者です。ショップ表記が無く個人出品のように見えても、個人で仕入れて販売している業者が多数登録されています。つまり、しっかり利益が加算されているため決して安くありません。

個人のインターネットオークションでは、お互いクルマの登録関係や運送関係の知識が無い場合、移転登録の方法が出来ずトラブル・キャンセルになるケースも少なくありません。クルマの運送方法を熟知し、移転登録を確実に行う自信があり、必ず実車確認をしなければトラブルに巻き込まれる可能性が大きく、初めての方には難易度が高いため注意が必要です。

修復歴有車はリスクが高い

修復歴有とは、事故等で過去にそのクルマが走行に関わる部分、骨格に関わる重要部分を修理しているかどうかが基準です。一般的に修復歴有のクルマは中古車市場では他の同じ車種のクルマよりも安い価格設定で販売されています。

大事故でフレームを修正した場合には足まわりなどを含め完全に元には戻りません。どのくらいの規模の修理かしっかりわからない場合はさらにリスクが大きくなります。

見た目はキレイでもまっすぐ走らなかったり、異音が出たりトラブルの元になりかねません。始めはまっすぐ走ってもまっすぐ走らなくなるケースもあります。近年のゲリラ豪雨災害による浸水した水没車も修復歴と同じ扱いです。

修復歴有のクルマを購入する場合には、修復した部分をしっかり把握すること、後の下取り、買取価格はゼロのため激安価格で購入すること、街乗りや短い通勤や買い物に割り切って乗るならおススメです。

修復歴有車の見分けるポイントはココ

ボンネットやドアのナットの山とシーラーを確認しましょう。シーラーとは鉄板を繋ぎ合わせた際に生じるつなぎ目をコーティングしている部分です。なお、シーラーは全部分がおおわれてないクルマや初めから無いクルマもありますので注意が必要です。

エンジンルームはラジエーターコアサポートやクロスメンバーに修正、変形が無いかよく確認しましょう。特に各部分のナットの山が欠けていたり、再塗装の跡やパーツの形状に異常がないかは入念にチェックしてください。

その他にはジャッキアップポイントの近くにまるでBCG接種跡のようなドットの塊の有無を確認することも大切です。これはフレーム修正機をかけた跡ですので、これがあるクルマは100%修復歴有となります。またその際には、どのような事故でどの部分を修復したかをよく確認することが大切です。

トランクルームはトランクのフタの部分が外された跡があるかどうかナットを、ハッチバックタイプのクルマやワゴンタイプならリヤゲートを確認しましょう。

細かい点になりますが、スペアタイヤが収納されている部分までカバーを剥がして、不自然な溶接跡がないかまでチェックすると安心です。この部分に水気があったりサビがあった場合には水没車の可能性もあります。

リヤクオーターパネルの修理も修復歴有になります。クオーターパネルとは後輪のホイールハウスの上の部分で、この部分はルーフからフレームまでつながっていて、ボディの骨格に該当する部分です。写真のように事故で損傷したわけではなく、消雪剤の塩害による腐食を修理するために切り取って板金した場合には修復歴有になってしまいます。

写真の状態は一度キレイにサビを落として再塗装していますが、約1年でこのような状態に戻りました。内部から腐食するため、完全に修理するには板金修理しかありません。この部分だけで修復歴有でも理由がしっかりしていれば走行には全く影響ありませんので買って大丈夫です。

前使用者の使用地域が降雪地域か否かで下まわりも含めサビのリスクを回避することができます。クルマの状態も含め購入時には詳しくチェックしましょう。リヤガラスなどに車庫証明ステッカーが貼ったままの場合には、○○警察署長の表記がありますので前使用者の地域がわかります。残っていればこちらも確認してみてください。

修復歴にならない修復とは

修復歴にならない修復はクルマが走行に関わる部分、骨格に関わる重要部分を修理していないことがポイントです。

バンパーのみの修理、ドアのみの交換、フロントガラスの交換、ボンネットのみの修理などが該当します。本当にこれだけの修理交換の場合には中古車販売店は修復歴無で販売して構いません。

ドアの交換やボンネットの修理は上記の手段でナットやシーラーの状態を確認すること、バンパー修理の場合にはラジエーターコアサポートに変化が無いかよく確認することが大切です。

修復歴にならない修復でも交換箇所など丁寧に説明してくれる親身になってくれる販売店から購入するようにしましょう。

走行距離が多いクルマと少ないクルマ、どう選ぶ?

一般的に中古車は低走行距離のクルマが好まれます。しかし、走行距離についてはクルマの年式によって多い方が好ましいか少ない方が好ましいか分かれます

走行距離が少ない方が好ましいのは、新車から5年~7年経過した比較的新しいクルマです。年間走行距離1万キロ未満のクルマなら通常に使用された状態の良いクルマと言えるでしょう。

走行距離が多い方が好ましいのは、新車から10年以上経過したクルマです。13年経過のクルマで11万キロなら通常の使用と言えます。

年数が経過したクルマで走行距離が極端に少ないクルマはリスクがあります。使用頻度が少なかったクルマはエンジンの吹け上がりが鈍いことも少なくありません。また、乗らないためオイルの管理がずさんになり劣化している場合もあります。

急に頻繁に使うようになると劣化した部分が思わぬ故障をしたという例も少なくないので注意が必要です。古いクルマは程よく走っている方が調子がよいクルマが多くなっていることを押さえておくといいでしょう。

極端に安い中古車はお得なの?

周りの同じ車種の中古車と比較して極端に安い中古車には、何かしらの原因があるので不用意に購入しないようにしましょう。

例えば年数が10年以上経過したクルマは現状販売と言い、整備無し保証無し販売が目立ち安い場合があります。また、修復歴は無くても内外装の状態が悪いケースも。

上述した通り、車両価格は激安でも諸費用が高額なケースもあり、クルマの費用を理解し、メンテナンスもある程度自分で可能な、クルマに精通しているユーザー向けの中古車です。

レンタルアップ車の見分け方

新型車なのに中古車で安く販売されているクルマの中には、レンタカーとして使用され中古車販売されているクルマもあります。

レンタカーは色々なドライバーが思いのまま運転しているため、長く乗る際には故障リスクも少なくありません。また、グレードが低く標準グレードまたはエントリーグレードの可能性があります。ナビが標準装備されているため低いグレードにはパッと見てわかりません。

レンタカーの車検は初回2年です。通常の自家用車は3年ですので、2回目以降の車検は奇数経過年になります。初度登録から偶数経過年に車検を迎えるクルマはレンタカーだったクルマとみて訊ねてみましょう。

試乗車販売はホントにお得?

新車同様の新型車で中古車として販売されるクルマの中に試乗車販売があります。新車販売ディーラーでは新型車の改良またはマイナーチェンジ毎に入れ替え、入れ替えられた試乗車は中古車として販売されます。

試乗車販売車は新車よりも安く販売されていますが、中古車の値引き等は通常ありませんので、新車価格からの値引きを考慮すれば本当に安いのか疑問の余地があります。

一例を見てみましょう。

マツダデミオ1.5XDツーリングLパッケージディーゼルターボ新車車両価格202万円の試乗車が198万円の車両価格で販売。試乗車の登録は丁度1年前で走行距離は約2,000kmで約7万円相当のテレビチューナー、SDナビが装備されています。一見すると10万円以上安く新型車が購入できるように見えます。

しかし、新車値引きは新型デミオは約5万円で約7万円相当のナビを装備すると車両価格は約204万円で価格差は6万円に縮まります。さらに試乗車販売中古車は車検が1年短くなり新車保証も1年短くなります。

試乗車は様々なドライバーが運転し、急加速や強めのブレーキなど少々荒く使用されたことも想定されますので「約6万円の差なら真っ新な新車の方が良い!」という方も多いのではないでしょうか?

中古車選びで失敗しないためには、入念な事前準備を怠らないこと

ここまで長々と解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

「中古車選びってこんなに見るべきポイントがあるのか」と頭が痛くなった方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの人にとってクルマはそうそう頻繁に買い換えるものでもないので、入念に準備をして臨みましょう。

ポイントさえ押さえておけば、中古車でも長い間安全に使える素敵なものに出会うことも可能です。是非楽しいクルマ選びの参考にしてください!

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